僧帽筋を考察③

2024年02月29日

僧帽筋全体が緊張、過緊張しているが、僧帽筋全体のうちに特に拘縮させている箇所が何か所かある。そのポイント個所を押さえ、そして僧帽筋と他の連鎖して運動し緊張させる筋肉も並行して歪み、緊張を緩和させ僧帽筋全体の緊張を緩和解消させていくべきと考えます。

押さえるべきポイントとして肩甲骨帯のみ注目してあげると

① 肩甲骨肩峰棘部位
この箇所の僧帽筋が緊張、拘縮状態にあると肩回りの緊張と筋繊維の拘縮を招き、首、肩の血行不良を起こしやすい箇所でもある。肩甲骨の運動と上肢の運動緊張と連鎖して緊張させ、上肢筋群が慢性的に過緊張状態に疲労させていくとこの部位を拘縮させていくとみられ、棘上筋、肩甲下筋が連鎖して過緊張、拘縮状態にあると肩関節運動の低下させ、それに伴う痛みを起こす恐れがあります。この肩甲骨肩峰棘部位の僧帽筋を慢性状態にさせ胸郭出口内の部位をも過緊張・拘縮状態にさせていくと上半身全体を過緊張、拘縮状態となり慢性的な肩こり症などを引き起こす可能性がある。


②肩甲骨上縁部位
この部位は肩こりなどを感じさせやすい部位ではないかと思われる。長時間の同じ姿勢で疲労で姿勢が悪くなることで肩甲骨上縁が前方に転位することで肩甲骨上縁部の僧帽筋を過緊張状態にさせていくと見られる。何らかの条件で肩甲骨・肩関節が挙上に転位させてしまうとこの箇所付近の僧帽筋筋繊維を収縮過緊張にさせる。


③肩甲骨上角部位
この部位は肩甲挙筋停止部が付着している部位であり、一番拘縮度が高い箇所ではないのかと思います。肩甲挙筋と僧帽筋が連鎖して歪み、緊張があると上部僧帽筋全体を緊張・過緊張状態にさせ、頸椎筋群の連鎖緊張により下部僧帽筋を過緊張にし、胸椎の拘縮をさせるようになる。


④肩甲骨内側縁部位
身体の体勢と肩甲骨上肢の緊張により肩甲骨内側縁が内転に緊張するのと連鎖して僧帽筋も収縮させていくとみる。僧帽筋と前鋸筋が連鎖して収縮緊張することもあり、肩甲骨の内転が高まり、肩甲骨帯筋群の拘縮で菱形筋を拘縮させてしまうと脊柱に沿う僧帽筋に緊張させていく。この部位が拘縮にあることは僧帽筋の緊張による肩・首のコリだけでなく肩甲骨周辺と背中のコリ感を起こさせる。


上記にあげたポイントを押さえながら身体調整を行い僧帽筋のゆがみと緊張、それに伴う症状を解消へと導いていくことが望ましいと考察しています。

現代は僧帽筋を緊張、拘縮させてしまう要因は何も身体機能の歪みと緊張だけではなく、寒気による緊張、真夏の炎天下による炎症などにより僧帽筋は過緊張から神経性の収縮過緊張にさせることもあります。

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