押さえるべき肋骨箇所
2023年04月07日
胸郭・肋骨の拘縮やわらげ、ゆがみを解消させていくために、押さえておくべき箇所を挙げるとするなら
肩甲骨下角先端に位置する第七肋骨、この箇所は肩甲骨の転位と左右肩甲骨上肢帯の平衡バランスの崩れによって緊張が生じていくと見られる。この箇所の肋骨部位にゆがみと拘縮が強いと上肢挙上運動の可動と柔軟性を低下させる。この箇所の拘縮と共に後背筋群の拘縮性緊張状態が高いと肩関節の挙上運動は回復できても肘関節の伸展の柔軟性の低下が残り、他力で挙上をさせても肘関節が屈曲した状態で挙上している。
次に第十二肋骨、この箇所は骨盤下肢の転位と捻転と同時にゆがみが起きるようである。この箇所はゆがみが生じ残りやすく、個人の座位姿勢と左右肩甲骨上肢帯の状態で左右どちらかに常にゆがみが持ち続けることとなる。第十二肋骨は姿勢による影響も受け、慢性的に過緊張、拘縮にある方は胸椎の後弯が強調した姿勢となっている。この箇所が慢性的に拘縮した状態にあると胸郭と共に骨盤をも硬直させた状態となり脊柱の拘縮、四肢を過緊張にさせると見られる。第十二肋骨は折れやすい骨であるため注意が必要。
そして第一肋骨、第一肋骨は鎖骨下、胸郭出口内部、後背部と3つを押さえる。頸椎、頭蓋骨を支え、慢性的な拘縮は肩甲骨上肢帯の運動機能の低下だけでなく頸部、頭蓋骨の緊張から起こる症状を招く恐れがある。
肋骨のゆがみ、緊張を解消緩和させていくために、まずはこの3箇所。個人の体格、年齢、身体状態によって押さえる必要がある場合と無い場合があると考察します。